地域審議会とは・・・             《戻る》
 地域審議会とは、合併関係市町の区域を単位として設けられ、合併市の施策に関して合併市の長から諮問を受け、又は必要に応じて長に対して意見を述べることができる、合併市の付属機関です。したがって、2つ以上の合併関係市町の区域を合わせて1つの審議会を置くことや、1つの合併関係市町の区域を分割して複数の区域ごとに地域審議会を置くことはできません。
 地域審議会の設置は、すべての合併市に置かなければならないものではなく、また、すべての合併市町の区域に置かなければならないものでもありません。

 地域審議会は、合併前に関係市町の協議によって設置が決められるものですが、地域審議会の組織運営に関する事項も協議によって定められます。これらの協議には、各合併関係市町の議会の議決が必要であり、協議が成立すれば合併関係市町によってその内容が告示されます。また、合併後、合併市が合併関係市町の協議で定められた事項を変更するときは、条例でこれを定めることとされています。

 地域審議会の任務の内容は、地域の実情に応じて協議されるものですが、一般的には次のようなものが考えられています。
(1)合併市の長の諮問に応じて、次のものについて意見を述べること。
 新市建設計画の変更、新市建設計画の執行状況(定期的)、当該区域を単位とする地域振興のための基金の運用、予算編成の際の事業等に関する要望、基本構想・各種計画の策定・変更、住民の行為等が規制される地域の指定。
(2)必要に応じて、合併市の長に次のものについて意見を述べること。
 新市建設計画の執行状況(随時的)、公共施設の設置・管理運営、福祉・消防・廃棄物処理等の対人的施策の実施状況。

地域審議会は、合併の直後に周辺地域の意見を最大限に反映させるために設けられる制度ですので、合併関係市町の協議により定められた一定の期間に限って設置されることとされています。新市建設計画が変更される際、地域審議会が設置されている場合には、その意見を聴くこととされていますので、設置期間は、長くても新市建設計画の計画期間である5〜10年の期間とすることが適当と考えられています。


【関連法抜粋】
市町村の合併の特例に関する法律
(市町村建設計画の作成及び変更)
第5条  市町村建設計画は、おおむね次に掲げる事項について、政令で定めるところにより、作成するものとする。
 合併市町村の建設の基本方針
 合併市町村又は合併市町村を包括する都道府県が実施する合併市町村の建設の根幹となるべき事業に関する事項
 公共的施設の統合整備に関する事項
 合併市町村の財政計画
 市町村建設計画は、合併市町村の建設を総合的かつ効果的に推進することを目的とし、合併市町村の一体性の速やかな確立及び住民の福祉の向上等を図るとともに、合併市町村の均衡ある発展に資するよう適切に配慮されたものでなければならない。
 合併協議会は、市町村建設計画を作成し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、合併関係市町村を包括する都道府県の知事に協議しなければならない。
 合併協議会は、前項の規定により市町村建設計画を作成し、又は変更したときは、直ちに、これを公表するとともに、総務大臣及び合併関係市町村を包括する都道府県の知事に送付しなければならない。
 総務大臣は、前項の規定により市町村建設計画の送付があつた場合においては、直ちに、これを国の関係行政機関の長に送付しなければならない。
 第四条第十八項又は前条第二十七項の規定により合併協議会が置かれた場合には、当該合併協議会は、その設置の日から六月以内に、市町村建設計画の作成その他市町村の合併に関する協議の状況を、第四条第一項又は前条第一項の代表者に通知するとともに、これを公表しなければならない。
 合併市町村は、その議会の議決を経て市町村建設計画を変更することができる。
 前項の場合においては、合併市町村の長は、あらかじめ、当該合併市町村を包括する都道府県の知事に協議しなければならない。
 第七項の規定により市町村建設計画を変更しようとする合併市町村の長は、当該合併市町村に第五条の四第一項に規定する地域審議会が置かれている場合においては、あらかじめ、当該地域審議会の意見を聴かなければならない。
10  第四項及び第五項の規定は、第七項の規定により合併市町村が市町村建設計画を変更した場合について準用する。

(地域審議会)
第5条の4 合併関係市町村の協議により、機関を定めて合併市町村に、合併関係市町村の区域であった区域ごとに、当該合併市町村が処理する当該区域に係る事務に関し合併市町村の長の諮問に応じて審議し又は必要と認める事項につき合併市町村の長に意見を述べる審議会(以下「地域審議会」という。)を置くことができる。
 地域審議会を組織する構成員の定数、任期、任免その他の地域審議会の組織及び運営に関し必要な事項については、合併関係市町村の協議により定めるものとする。
 前2項の協議については、合併関係市町村の議会の議決を経るものとし、その協議が成立したときは、合併市町村は、直ちにその内容を告示しなければならない。
 合併市町村は、第2項の協議により定められた事項を変更しようとするときは、条例でこれを定めなければならない。

地方自治法(第7章執行機関・第7款附属機関
(職務・組織・設置)
第202条の3 普通地方公共団体の執行機関の附属機関は、法律若しくはこれに基づく政令又は条例の定めるところにより、その担任する事項について調停、審査、審議又は調査を行う機関とする。
 附属機関を組織する委員その他の構成員は、非常勤とする。
 附属機関の庶務は、法律又はこれに基づく政令に特別の定があるものを除く外、その属する執行機関において掌るものとする。



【先進事例】
《加美郡三町合併協議会(加美町)》
[合併協定書]
三町区域ごとに、合併特例法第5条の4の規定による地域審議会を新町において設置する。

《静岡市・清水市合併協議会》
 合併協議会事務局で資料を整理し、分科会、専門部会を経て、合併協議会に諮る。
[合併協定書]
市町村の合併の特例に関する法律第5条の4規定に基づく地域審議会は、新市においては設置しないものとする。

《津田町・大川町・志度町・寒川町・長尾町合併協議会(さぬき市)》
 合併協議会事務局で資料を整理し、協議会に諮った。さぬき市においては、協定項目は「地域振興策等のための附属機関の設置」といった項目となっており、直接的に地域審議会の扱いには触れていない。特例法による地域審議会に代わるものとして地方自治法の規定に基づく附属機関を想定しているが、現在、条例化の動きはない。
[合併協定書]
地域住民の意見を市政に反映させ、新市における各地域の振興及び均衡ある発展等を図るため、地域自治法の規定に基づく附属機関を新市に設置する。なお当該附属機関の組織及び運営に関する事項は、新市において条例で定める。

《飛騨4町村合併協議会》
 合併関係各町村において設置についての意見をまとめ、合併協議会事務局で資料を整理し、協議会に諮った。4回に渡る協議会で審議されたが、議員数の減少を懸念する2つの村から設置を希望する意見があり、河合村・宮川村にのみ地域審議会を設置することが確認された。
[協定結果]
合併後、河合村及び宮川村に、市町村の合併の特例に関する法律第5条の4第1項の規定に基づく地域審議会を設置する。
古川町及び神岡町には設置しない。
地域審議会の設置期間は概ね10年間を目途とし、委員の定数15人以内、任期は2年とし、その他組織並びに運営方法については、新市発足までに調整する。

《大船渡市・三陸町合併協議会(大船渡市)》
[協定結果]
三陸町区域に合併特例法第5条の4の規定による地域審議会を置く。
 大船渡市三陸地域審議会の審議会委員は、公共的団体の役職員5名(漁業組合、農協、商工会、森林組合、商工会青年部)学識経験者7名(前三陸町議員3名含む)、公募による選任3名の15名で構成されている。審議会の設置期間は、平成13年11月15日から平成24年3月31日までであるが、委員の任期は2年間とされている。
 平成13年11月15日の合併以来、これまでに3回の会議が開催されている。

第1回平成14年3月30日 建設計画について
建設計画に係る平成14年度当初予算について
第2回平成14年9月26日 三陸町ふるさと創生基金の使途について
第3回平成14年12月26日 三陸町ふるさと創生基金の使途について

《中球磨5町村合併協議会(大船渡市)》
 合併協議会事務局で資料を整理し、協議会に諮った。当初は協定項目として取り扱う予定ではなかったが、建設計画策定の作業の中から協定項目とすべきということとなり、協定項目名「その他事務事業の取扱い」の中の1項目として地域審議会について協議された。
 第15回の協議会において合併関係市町村に地域審議会を置くことが決定され、設置期間、任期、委員の構成等の詳細は第27回の協議会で決定された。
地域審議会とは?
 合併後も地域住民の声を施策に反映させ、きめ細かな行政サービスを実現させるために、合併前の市町村の協議により、旧市町村の区域を単位として、必要な区域に地域審議会を置くことができます。
 地域審議会は、旧市町村の区域に関する事務に関して、新市町村の長の諮問に応じて、または必要に応じて、意見を述べることになります。
 また、市町村の長は、市町村建設計画を変更しようとするときには、地域審議会が置かれている場合には、その意見を聴かなければならないこととされています。

地域審議会制度
合併前の関係市町村間の協議で設置します。
関係市町村間の協議事項
(設置する期間、区域、地域審議会の組織、構成員の定数、任期、人免、その他必要な事項)
議会の議決
協議は関係市町村の議会の議決を経て成立します。成立した場合は、その内容を告示しなければなりません。
協議した事項を合併後に変更しようとするときは、新市町村の条例で定めなければなりません。
◆地域審議会(合併特例法第5条の4)
 地方自治法第138条の4第3項に基づく、合併市町村長の付属機関として地域審議会の設置(条例により設置)

【地域規模】 ・旧市町村単位
【権   限】 ・合併市町村長の諮問に応じて審議すること(市町村建設計画の変更、執行状況、予算執行等) ・合併市町村長に必要と認める事項につき意見を述べること(公共施設の設置・管理運営、福祉・廃棄物処理等の施策の基本的な計画の策定・実施等)
【構成員】 ・合併関係市町村の協議による
【運営経費】 ・合併市町村
【概念図】 




地域自治組織について         【地制調最終答申より】
第27次地方制度調査会「今後の地方制度のあり方に関する答申」の概要(抜粋)
4 基礎自治体における住民自治充実や行政と住民との協働推進のための新しい仕組み
○住民自治の強化を図るとともに、行政と住民が相互に連携し、ともに担い手となって地域の潜在能力を発揮する仕組みをつくっていくため、基礎自治体内の一定の区域を単位とする地域自治組織を基礎自治体の判断によって設置できることとすべき。
○地域自治組織のタイプとしては、一般制度として行政区的なタイプ(法人格を有しない。)を導入すべきであるが、市町村合併に際し、合併前の旧市町村のまとまりにも特に配慮すべき事情がある場合には、合併後の一定期間、合併前の旧市町村単位に特別地方公共団体とするタイプ(法人格を有する。)を設置できることとすることが適当。
○地方自治組織には、地域協議会(仮称)、地域自治組織の長及び事務所を置く。
地域自治組織の長は、基礎自治体の長が選任。
地域協議会の構成員は、原則として無報酬。
○地域自治組織(一般制度)は、住民に身近なところで住民に身近な基礎自治体の事務を処理する機能、住民の意向を反映させる機能、さらに行政と住民等が協働して担う地域づくりの場としての機能を有する。
区域をはじめ基本的な事項は、基礎自治体の条例で定める。
基礎自治体の長が地域協議会の構成員を選任するに当たっては、地域を基盤とする多様な団体から推薦を受けた者や公募による住民の中から選ぶこととするなど、地域の意見が適切に反映される構成となるよう配慮する必要。
○特別地方公共団体とする地域自治組織は、合併協議の場において規約を定めることにより、合併後の一定期間、合併前の旧市町村単位に設置されることとし、その規約において、地域自治組織が処理する地域共同的な事務の範囲や地域協議会の構成員の選出方法等を定める。
地域協議会は予算等の決定権を有する。財源は、基礎自治体からの移転財源によることが原則。

地域自治組織イメージ

1.基本的考え方
○市町村内の一定の区域を単位とし、住民自治の強化や行政と住民との協働の推進などを目的とする組織として、地域自治組織を市町村の判断によって設置できることとすべき。
○地域自治組織のイメージ

2.制度のポイント
○必要と考える市町村が任意に設置できる制度(一般制度)として導入。合併市町村に限り、法人格を有するタイプ(特別地方公共団体)を、旧市町村単位に、合併後の一定期間、設けることができる制度とする。
○区域、名称、分掌事務の範囲などは、自主性を尊重。
○公選法による選挙は、導入しない。
 ・長は市長村長が選任
 ・地域協議会(仮称)の構成員

一般制度
市町村長が自治会、町内会、PTA、各種団体等地域の多様な団体からの推薦や公募に基づき選任。
法人格を有するタイプ
合併協議で選出方法を定める(公選法によらない選挙、公募等を2想定)。
○地域協議会の構成員は、原則として無報酬。